塾での自学の時間を増やす
2023年3月から始動した、中3生の受験特訓コース。
自発的にやるまで待つのではなく、とにかくやってもらうという方針のコースです。
スタートして、しばらくは強制しなければ取り組みは変わらないのです。
あるタイミングをきっかけに、一気に畳みかけました。
自宅学習用のツールを増やした
自宅での学習に取り組んでいる生徒とそうではない生徒が可視化されるようになりました。
LINE宿題配信
Myeトレ
LINE宿題配信
LINE宿題配信は、個別指導の弱点である学習頻度(1科目週1回)を補うものとして十分な役割を果たしています。
学習頻度を向上させる目的と、授業を受けてから次の授業までの空白となる1週間の学習状況を見ることができるようになりました。
LINEで定期的に声をかけられるからやらないとなぁ、という気になってしまうそうです。
これで、最低限の家庭学習状況を確認するツールを、ぼくは得ました。
でも、これは最低限なのです。
授業で教わった内容を1週間忘れないようにするということは、あくまで最低限のこと。
ここから飛躍的に成績を上げるためには、+αが必要なのです。
最低限のことが、最終目標になってしまっているかもしれない。
そう、なので、塾で勉強する時間を増やしてもらうことに決めました。
期末試験対策の塾生へのご案内文に入れた文言がありまして。
テスト対策ゼミ(80分の個別指導を2回、テスト前に無料で希望の科目を受けられるもの)の日程を調整するために、塾に来ることができる時間帯を書いて提出してもらう案内文に入れたこのフレーズ。
『ご都合が悪い日時に×をご記入しご提出ください。(各中学校のテスト日程にあわせてご記入ください)この日程表をもとに、自習スケジュールも作成します。』
塾生のみなさん、気がついて頂けていますでしょうか。
Why??
中間試験が行われていた私立中高一貫校に通うとある生徒さんの言葉、
「家だといろいろ誘惑があって集中できない」
ふむふむ。
とある保護者の方の言葉。
「家じゃ何もやらないので、来れる時間は全部塾に行かせます。」
はい。
きちんとやろうと思ってきてくれるならウエルカムです。
ただし、来て、席について、勉強を始めて、数10分後に夢の国に行っているようでしたら、帰らせます。
高校生でも、なかなか集中して家庭学習に取り組むことはできないと思います。
過去の中3を思い出す
1回目のVもぎの偏差値と、受験前のVもぎ偏差値を比較。
【ケース1】
8月:偏差値53→1月:偏差値59
【ケース2】
10月:偏差値38→1月:偏差値49
この2人、ウィル個別指導塾で夏休み前から、自習の頻度が多かった生徒。
やっぱりそうなのです。
塾で自習に取り組むこの学力の上がり方は、シンプルに上がります。
これをやるまで帰れま10
これを全部終わるまで帰っちゃダメ。
と強制するのは簡単です。指導する側が。
保護者の方から、「もっとビシバシやってください」と言われ、この手を取ると、勉強に対して後ろ向きになってしまいますよね。
子どもたちは、朝の8時半ごろに学校に行き、約6時間勉強をします。
部活をやり、習い事をやり、宿題をやり、さらに勉強しなさい。
と親に言われたら、子どもは口をききたくなくなります。
保護者の方が、仕事から帰ってきて、一杯やりたいときに、
「えっ、家でも仕事しなさい」と言われたら、どんな気分でしょうか。
まずは、目標を明確にしましょう。
中3生であれば、受験があるので、行きたい高校について考えること。
同時に、今の成績で行くことができる学校を、詳しい人(第3者)に明確にしてもらうこと。
で、差がある場合、その差を埋めるために、家族が励ますことが大切です。
「今の成績じゃ、こんな頭の良い学校行けるわけないでしょ」と間違っても言わないように。
(あまりに現実離れしている場合は…)
少しでも伸びた所を見つけ、励ます。
全体的に成績が横ばいだとしても、
苦手科目の苦手分野の正答数が上がっていたり、
以前解くことができていなかった問題を見つけ、
ピンポイントで褒めること。
がんばりを承認する機会を設けることが重要です。
出来ていないことは、本人が一番わかっている。
多少、家で羽目を外していたとしても、成長した点を認めましょう。
成績に関する会話の9割は、認めることを。
認めたうえで、1つ改善点を伝えてみて下さい。
この積み重ねが大切ですよ。
さて、自習を増やすために
塾での自習習慣が、うまく身についている方の例です。
テスト前は自習曜日を増やす。
夏休み以降(中3生)は毎日自習に来る。
これらを家族・塾との約束にしましょう。
何てことは言わないでくださいね。
定時の仕事(学校で勉強)をし、
残業で仕事(塾で勉強・自習)をし、
さらに、帰宅後ひと休みしたい時に、そんなことを言われたら、言われた方はたまったもんじゃないですよね。
ポイント
塾から声掛けをもちろんするのですが、塾で過ごす時間よりも、自宅や学校で過ごす時間の方が圧倒的に多いのです。
知らない所でがんばっていることに目を向けず、目の前のすがたに幻滅する気持ちもわかりますが、そこを変えるためには、親のさりげない承認する言葉が非常に大きい役割を果たします。
ちょっとした良い変化。
見落とさないでくださいね。